やけどについて

やけどとは、炎や、高温の固体、流体、アルカリや酸などの化学物質に触れ、皮膚が焼けただれたり、熱傷を起こすことです。真皮に及ぶと、むくみ、水膨れが発生し、一定深度に及ぶと皮下細胞組織が壊死を起こし、ひきつれや、ケロイドなどが残ります。またやけどの深さにより、表皮のみ損傷の1度熱傷から、真皮深層までの損傷である2度熱傷、皮膚全層の損傷である3度熱傷などに分類されます。

やけどの種類

通常熱傷

熱湯であったり油などが原因となるもの。

化学熱傷

酸などの化学薬品が原因となるもの。

気道熱傷

電気などでおこる電気熱傷や高温の蒸気などが原因となるもの。

低温熱傷

カイロなどやホットカーペットなど60℃程度でかかるやけど。

やけどの深度と症状

I度
障害組織は表皮、角質層までで留まっており外見は発赤、充血が見られ痛みや熱感を感じます
浅達性II度
傷害組織は表皮、有棘層、基底層まで達して水疱、発赤、腫れ、湿潤が見られ、強い痛みと灼熱感、知覚鈍麻があります。
深達性II度
傷害組織は真皮・乳頭層、乳頭下層まで達し、外見は浅達性II度と似ていますが患部がやや白みを帯びます。症状は浅達性II度とほぼ同等ですが知覚鈍麻がより強くなります。
III度
傷害組織が真皮全層、皮下組織まで達しており、外見も壊死、炭化、乾燥が起き、無痛で知覚もありません。

やけどの応急処置

やけどの応急処置は全ての深度に共通して患部を一刻も早く冷やすことが重要になります。服は脱がせずに直接服の上から水をかけ、水疱がある場合は破らずにそのままにし、15分ほどを目安に水で冷やした後に診察を受ける必要があります。